ハンドボールは、走・跳・投という運動における基本的な3要素が求められ、さらにボディコンタクトという格闘的な要素も含むハードな総合スポーツ。ヨーロッパではサッカーに次ぐ人気スポーツで、ダイナミックなシュートシーン、スピーディーな試合展開が魅力である。
静修ハンドボール部の創部は6年前、札幌市内の私立高校では唯一である。
確かな手応えを感じながら臨んだ高体連地区予選。善戦はしたものの、緊張感も手伝ってかいつもの半分の力も発揮できずに、無念にも初戦で敗退した。その敗れた悔しさと力不足を肝に銘じて、来年の高体連を見すえたチームづくりが、この夏から始まっている。
暑さの中でトレーニングに励む部員の元気な声が飛び交う練習場は、校舎から西側に一本道を隔てた敷地内にある。春・秋は風に土が舞い、夏は蒸し暑い屋外コートで、しかも手狭である。体育館は他の部が使用しているため、雨の日は校内で体力づくりに専念し、オールコートでの練習や試合は、外部の体育館を利用している。
けっして恵まれた練習環境にはない。しかし、このような制約の中にあっても、「与えられた条件の下で、いかに工夫、集中して練習に臨むかがカギ」と部顧問の根塚司教諭は、部員に徹底している。しっかりと基礎体力を強化し、基本的な練習メニューもしっかりこなす。その上に、6対6の攻守に分けての実践的な練習を繰り返す中から、シュートを決めるところ、周りを生かすところをしっかりと個々が判断し、次のプレーにつなげる。日頃から判断と実行のプロセスを繰り返し、自分たちのものにしていく。
本年度からハンドボール部は、本校の強化指定クラブとなり、有力な部員も入部している。32人の部員全員の力を結集させ、全道、全国への階段を歩んでいく。