5月7日(火)、本校体育館にて1年生を対象に精神衛生講話(演題:「自分」はどこにあるのか?カウンセラーの立場から)が行われました。講師は、北海道教育大学札幌校准教授 平野直己 氏にお越しいただきました。
時には笑いを交えながら生徒達にわかりやすく、とても熱心に講演していただきました。
●その主な内容を要約します。
私達はどんなに努力をしても、「自分」だけは直に見ることはできません。
思春期になると、「自分」を映し出してくれる、頼りとなる誰かを家族以外に探し始める時期を迎えます。その鏡の役割を果たしてくれる相手や場所のことを「自己対象」といい、自分を安定させ、肯定的に、ときに叱咤激励して映し出してくれる自己対象を持つことが心の健康にとって大切です。自分探しの旅を一緒にしてくれるような人を、焦らずゆっくり探しましょう。
思春期の年代の人が友人や家族のことなどで悩むのは、「自分を映し出してくれる鏡」探しに関わっています。摂食障害などの心の症状も自分を確認するための戦い・努力の形と見ることができます。このように悩む人達にとって周囲の眼差しが、彼らを勇気づける「鏡」となり、少なくとも、戦っている仲間をさらに苦しめるような冷たい「鏡」、歪んだ「鏡」にはなって欲しくないと思います。