農業経営について深く学ぶために大学に編入。

2016年3月にユニバーサル科を卒業した中村光多さんは、北海道立農業大学校に進学しました。中村さんの両親が帯広市で農業を営んでおり、いずれは後を継いで農業経営者になりたいと考えての決断だったといいます。そして入学した年、北海道は4つの台風に見舞われ農業が大打撃を受けるのを目の当たりにしました。さらに2年次、学校でニンジンを栽培していたのですが、栽培面積の増加と豊作により市場の規格が厳しくなり、つくった作物を買ってもらえないという経験をします。「この2つの経験を通して、ただ作物を栽培するだけでは、この先の農業経営は難しいと実感したのです。そのため、もっと深く農業経営について学びたいと考え、帯広畜産大学の3年次編入を志望しました」と、中村さんは話します。「帯広畜産大学は北海道農業についての研究が多く、日本の農業を支える人たちとの人脈がつくれたり、国際交流や青年海外協力隊の派遣に力を入れているところも、魅力に感じていました」。編入試験が「小論文」「英語」「面接」と、静修高校在校中に学んでいた内容だったことで、合格できるかもしれないと思えたのだそうです。

帯広畜産大学へ3年次から編入学。

中村さんは2017年12月、アメリカの農場に視察に出かけました。「視察は収益性の高い作物の中でもイチゴやブドウなら大規模栽培が可能なこと、ブドウのままでは市場価格が不安定だがワインに加工すれば長期保存ができるので影響を受けにくいなど、課題に対する解決方法を見つける機会になりました」。現地でいろいろな話ができたのは、在校中に英語を学んでいた成果です。「英語はあらゆる職場で武器になります。私自身、将来は田舎にいてもグローバルな視野を持ち、農業や地域の課題を解決するきっかけをつくれる人材になることを目指して、今後もがんばっていきます」と、中村さんは話してくれました。

農業経営について深く学ぶために大学に編入。
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